2006年06月05日

ロス

「ヨーロッパ人として、そもそもアジア人から学ぶことのできる最良の事柄はけっして怒りを示さず、常に自制した態度をとりつづけることであるが、こうした際になし得る最善の行為は、微笑み返すことである。このように常に友好的な自制した態度をとることは、当然のことながら、さらに進行すると仮面をつけた偽善者ということにもなる。 そのために多くのヨーロッパ人は日本人を不誠実であると考えるようになる。そうはいうものの、こうした友好的な態度は、ちょうどアメリカ人の微笑を絶やさない態度(キープ・スマイリング)のように、大勢の人間が狭い空間の中で摩擦なく共同生活をしてゆく上でのすぐれた補助手段である。

それにこうした態度は、日本人の情熱的性質に関する観念を得るためには、一群の日本人が感激のあまり万歳を叫んでいる。-いや怒鳴っているといわねばなるまい-のをただ聞くだけでよい。この性質は、戦時中なのでときには過度の逸脱に導かれた。もし日本人が幼時から自制と規律の厳しい枠にはめられて教育されていなかったとしたら、おそらくその逸脱ぶりはまったく歯止めがきかなくなったであろう」


「経歴」

コリン・ロス(1885年・オーストリア)

「参考書籍」

日中戦争見聞記―1939年のアジア・コリン ロス(著)

「関連書籍」
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