2006年05月13日

フォーチュン

「この国の人たちは老いも若きも、たいがい常習の賭博者で、彼らは行商人から求めたものでも何でも、ほとんど賭博にかける。行商人は小さな棒の端に、さいころのように印をつけたものを数本入れた竹筒を常備している。客がまず金を賭けると、行商人が筒をガラガラ振って、引き抜いた三本の棒の印を懸命に調べる。運がよければ、賭け金の三倍か四倍に相当するものを、商人の売り台に並べてある当たりくじ賞品の中から、好きなものを選んで取ることができる。もちろんシナでも他の国と同様、その運任せの台は、それで生計を支えている行商人に有利になっている。しかし、シナ人は賭博に対する性癖が強く、危険をともなう興奮を満足させるよりも先に、金を失ってしまう例の方が多い」

「経歴」

ロバート・フォーチュン(1812年生まれ・英国)

「参考書籍」

幕末日本探訪記―江戸と北京・ロバート・フォーチュン(著)

「関連書籍」
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2006年05月12日

フォーチュン

「天津の乞食は、どちらかと言えば、よほど変わっている。ここでも南の町のように、「乞食の親分」がいて、乞食たちの行動を命令したり、支配する組織を持っているらしい。彼らは町の裕福な住民、とくに商人に対してはなはだしい乱暴を働くのである。商人は商売柄、いつも店を開けておかなければならない。それをよいことにして、群れをなした乞食が店先に侵入して、石や杖や何でも手当たりしだいのもので売台をたたいたり、怒考して施しを乞う。気の毒な店主は、そのような襲撃の間、落ち着きはらってすわったまま、やられているのを知らぬふりしているのは、おもしろい観物である。

天津の乞食は、シナの他の地方の乞食と同様に、三つ四つの特殊の階級に分かれている。その頭株は、明らかに体の不自由な者ではなく、働こうと思えば、何でもできる逞しい体格でありながら、それよりも乞食をして生計を立てる方がよい、と思っている奴らである。乞食仲間の口癖は、「美食は、気ままにぶらぶらして暮らす快楽には及ばない」というのである。 これらの乞食の大部分は、人間味にとぼしく、狡猾で意志が弱く、ほとんど気が狂ったようにみえる。彼らは生計の資を得るために、特別の努力は全然しない。機会があれば、物乞いするように、こっそり盗む癖がある。悪党どもの仲間に入って、ついに処刑台上で終わる者もまれではない」


「経歴」

ロバート・フォーチュン(1812年生まれ・英国)

「参考書籍」

幕末日本探訪記―江戸と北京・ロバート・フォーチュン(著)

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2006年05月08日

フォーチュン

「天津とその周辺の田舎の住民は、穏やかで悪気がなく、外国人に対しても礼儀正しく丁寧である。近頃、イギリス代表と、その随員らが、清国皇帝に対して、「叩頭」の礼をとらなかったからであった。そのときイギリスは軍隊を北京に出動させて、「天帝の子」という皇帝をダッタン地方に放逐し、その避暑宮殿(円明園)を掠奪して焼きはらった。手ひどく痛めつけられたので、清国人は子供のようにおとなしくなった。案にたがわず、彼らはわれわれに好意を見せなかったが、恐れこわがっていたことは確かであった。

彼らは、戦争以来今日に至るまで、われわれが長くつき合ってきた南の町にいるシナ人のように、われわれに対して、同様の信頼を持ってはいない。だから、女性は外国人が近寄ると、家の中に逃げ込んで戸を閉めてしまうし、一般の人びとは、彼らの住居にわれわれがはいるのを嫌った」


「経歴」

ロバート・フォーチュン(1812年生まれ・英国)

「参考書籍」

幕末日本探訪記―江戸と北京・ロバート・フォーチュン(著)

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2006年05月06日

シュリーマン

「実際、シナでは、女性の美しさは足の小ささだけで計られる。9センチあまりの小さな足の持ち主ならば、疱瘡の跡があろうが、歯が欠けていようが、禿頭だろうが、12センチの足の女性よりも百倍も美しいとされる。たとえ後者がヨーロッパ風の基準に従えば目映いばかりの美しさをそなえていようとも、である。シナでは小さい足は未婚の若い女性に甘美な期待を抱かせ、既婚女性には誇りとなり、また貧者にとっては慰めともなるのである」

「経歴」

ハインリッヒ・シュリーマン(1822年生まれ・ドイツ)

「参考書籍」

シュリーマン旅行記清国・日本・ハインリッヒ・シュリーマン(著)

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2006年04月24日

シュネー

「互いに闘い合っている中国人の軍隊はつねに本気で戦場に出ているわけではなかった。これらの兵士の中には、他ではなかなか生活資金が得られないので、軍隊に入ったという者が多数いた。ハルビンでは次のような話が信用できるものとして流布していた。すなわち兵士の多くは、いつでも変えられる二種の腕章をもっている。彼らはあるときは、吉林軍すなわち「満州国」軍および日本軍と敵対する中国軍のしるしをつけているというのだ。

ここで問題になるのは伝統的な中国兵のあり方である。昔から中国に長いこと居住する欧州各国人の話によると、兵士は圧倒的に下層階級出身者が多かった。彼らは兵士も職業の一つとみなしていた。給料は月に二、三ドルにすぎず、生計を保つのはむずかしく、金持ちになるためには戦利品を略奪するのが一番簡単であった。上流社会の中国人は一般に兵士を見くだし、自ら軍隊に入ろうとはしなかった。古くからの考え方によれば、軍隊に入るのは恥ずかしいことであった」


「経歴」

ハインリッヒ・シュネー(1871年生まれ・ドイツ)

「参考書籍」

「満州国」見聞記―リットン調査団同行記・ハインリッヒ シュネー(著)

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シュネー

「中国人も他の国の国民と同様、長所がある半面多くの欠点があることは言うまでもない。その一つに数えられるべきものは、いわゆるsqueezeの流行である。これは古くからの伝統的習慣で、だれでもできるだけ好機を見逃さず他人の金を自分のふところに入れてしまうことである。ボーイは買い物の世話をするとき釣り銭をごまかし、役人は国庫などに収めるべき金の一部をピンハネし、上役は部下の給料を支払う前にその何パーセントか上前を着服するというわけだ。中国人のもう一つの欠点はアヘンの吸飲で、その絶滅のための政府、関係筋の努力にもかかわらず、あいかわらず流行している。このほか、盗人が横行していることも中国の汚点にかぞえられるであろう。たしかにこうした暗い面は数多くあるが、それでも公平な観察者は、中国人は一般に大変明るく、美しい特質をもっていると考えている」

「経歴」

ハインリッヒ・シュネー(1871年生まれ・ドイツ)

「参考書籍」

「満州国」見聞記―リットン調査団同行記・ハインリッヒ シュネー(著)

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シュネー

「十年も住んでいる人々は中国人をはるかによく理解できる。使用言語はまちまちだが、これらの人々の意見を、彼らが言い表したままにまとめると、中国人は道徳堅固な性格をもつ善良でしかも高貴な民族であるということだ。長年中国に住む欧州人たちは、親に対する愛情、子どもに対する愛情、家族間の愛情などいろいろな面で、中国人は西欧の人間よりもすぐれていると、繰り返し私に言ってくれた」

「経歴」

ハインリッヒ・シュネー(1871年生まれ・ドイツ)

「参考書籍」

「満州国」見聞記―リットン調査団同行記・ハインリッヒ シュネー(著)

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