2012年11月16日

呉善花

「確かに日本社会には、知識のある者ほど知識のない者の下に立つべきだという倫理観が流れているように思える。そうした倫理の源泉がどこにあるのかは私にはよくわからないが、明らかに韓国や中国にはないものだ。私なりに感じられる日本の希望のひとつはそこにある。庶民主義の日本、大衆的な愚民社会と酷評するむきもあるが、私は大多数の庶民を主人公に持ち上げることによって運営されている日本社会を愛するし、日本庶民はけっして愚民ではなく、また愚民化することもないと信じられる」

「経歴」

呉善花(1956年・韓国生まれ・評論家)

「参考書籍」

日本が嫌いな日本人へ・呉善花(著)




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2012年10月27日

呉善花

「日本人は、大きなスケールで物事を考えようとしないのではなく、スケールの大きな考えを容易に表現しようとしないのである。(略)つつましさを美徳とし、大言壮語をつつしむ倫理があるからだと思う。しかしながら、日本人のあいだでは「いわなくてもわかるセンス」が流通しているから、「あの人はつまらないことばかりいっているようだけど、実はスケールの大きな人なんだ」といった了解が成り立っている。 この了解を外国人にまで広げるには無理がある。この無理があるというところが、日本人の大きな弱点となってきているように思う」

「経歴」

呉善花(1956年・韓国生まれ・評論家)

「参考書籍」

日本が嫌いな日本人へ・呉善花(著)




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2007年01月13日

グロータース

「彼はそれから一ヶ月後に出発してベルギーに帰ってきた。そこで私は彼が日本滞在の印象を話してくれるのを待った。最も大事なことが彼の頭の中にしっかり刻みこまれているのを知ったとき、とてもうれしかった。彼はこう話してくれた。

「日本人の質素な生活態度に心打たれました。家の装飾に見られるなんという質素さ、生活様式にみられるなんという質素さ!彼らには必要品が何ひとつ欠けていません。しかも彼らは何かを、ただ珍しいために手に入れようとやっきになっているとは思われません」

 私は「エコノミック・アニマル」という言葉はジャーナリストによって作られたものであり、新聞の読者があまりにも早く「洗脳」されてしまったような気がしてならなかったが、彼の話を聞いていっそう、その感を強くした」


「経歴」

W・A・グロータース(ベルギー・1911年)

「参考書籍」

それでもやっぱり日本人になりたい・ウィレム・A. グロータース(著)

「関連書籍」

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2006年07月26日

シロニー

「その平和主義の表れが一九四七年憲法である。日本国憲法の第九条は、国権の発動としての戦争を「永久に」放棄し、「陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない」と誓っている。たしかにこの憲法はアメリカから押しつけられたものだったが、戦争放棄の理想をよしとする日本の大衆からは、現在も支持されている。世界でもコスタリカ以外には、国家の権利としての軍事力の維持および交戦権を放棄した国はほかにない。ただし、日本がこれをできたのは、アメリカが防衛の責任を肩代わりしてくれたからではあった」

「経歴」

ベン=アミー・シロニー(1937年・ポーランド)

「参考書籍」

ユダヤ人と日本人の不思議な関係・ベン=アミー・シロニー(著)

「関連書籍」
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2006年05月31日

インモース

「資源のとぼしい国をこれだけの工業国にのし上げた、それも武士道です。会社への忠誠心、自己抑制と犠牲。金銭のためではない、自己の厳しい運命を甘受し、「自己に打ち勝つ」というような価値観です。本人が意識するとしないにかかわらず、こちらからはサムライに見えます」

「経歴」

トマス・インモース(スイス)

「参考書籍」

深い泉の国「日本」―異文化との出会い・ トマス インモース(著)

「関連書籍」

武士道・新渡戸 稲造(著)

「武士道」解題―ノーブレス・オブリージュとは・李 登輝(著)
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2006年05月15日

クラーク

「裁判とか法律とかに対する考え方の違いは、日本人と欧米人との違いのうちでも、いちばん典型的なものですね。 というのは、法律はまさに原則の塊であって体系であるからです。欧米は原則関係社会として、それをことごとく利用します。裁判だけでなく契約についても同じですね。外国人は何をやっても契約書をつくりたがる。たとえば私が今日Aさんと会って、将来の何かを話し合うとします。銀座でバーをつくろうとか、あるいはいっしょに本を出しましょうとか。会って話し終わると、私は家に帰ってすぐ手紙をタイプします。「今日、私は貴殿と会って話しました。その話は以下のとおりでした。一・・・・・・。二・・・・・・。三・・・・・・。」それをAさんに送ります。Aさんがすぐに返事しなければ「そのとおりでした」と認めたことになり、一種の契約になってしまいます。外国人はなにをやってもそういう原則をつくろうとします。 

日本は、原則関係社会ではなくて人間関係社会、だから二人で話せば、もう気持ちのうえでわかっている。気持ちがぴたっとしていれば、もうこれは契約よりも強く、いつ煮詰まるかは時間の問題ということになる。なんとなくだめじゃないかという不安があるときは、そのまま立ち消えになってしまう。 こういう日本の独特の社会、どう形容していいのか非常に苦労します。 ただ、それは日本人が人間関係社会だからですね。それと違って、非日本、欧米のみならず中国、インド、韓国も、原則関係社会ですね」


「経歴」

グレゴリー・クラーク(1936年生まれ・英国)

「参考書籍」

ユニークな日本人・グレゴリー・クラーク(著)

「関連書籍」
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クラーク

「徳川時代には、一つの国をつくるため、藩を支配するためにイデオロギーが必要だった。そのために儒教が使われました。それだけではなく、士農工商の階級社会を無理につくろうとしました。しかし、それは日本人の心にはいらなかった。だから明治期にそれをなくそうとすると、すぐになくなってしまったんですね。 イギリスの場合は逆です。三十年前から労働党政権が一生懸命に階級制度をこわそうとしたんですけど、できなかった。それは、階級制度がイデオロギー的人間であるイギリス人の心、心理のなかにはいってしまっていたからです」

「経歴」

グレゴリー・クラーク(1936年生まれ・英国)

「参考書籍」

ユニークな日本人・グレゴリー・クラーク(著)

「関連書籍」
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クラーク

「もちろん、どこの国へ行っても、村があり農民がいる。そういう人々は日本人と同じように村意識をもっていて、そこには人間関係社会がある。しかし、それ以外の人たちは、やはりなにかの理由で原則とかイデオロギーを求めているのです。 そういう意味で、日本人のやり方のほうがより自然的で、健全じゃないかと思われます。というのは、われわれにしても、もとはそういう村のなかに住んでいた、人間関係社会のなかにいた。ところが、なんらかの理由でそこから逸脱したわけです」

「経歴」

グレゴリー・クラーク(1936年生まれ・英国)

「参考書籍」

ユニークな日本人・グレゴリー・クラーク(著)

「関連書籍」
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